季節の便り—神奈月—

2025.10.08
季節の便り—神奈月—

朝晩の空気がひんやりと澄んでくる十月。

夏の名残はすっかり遠ざかり、季節は本格的に秋へと歩みを進めます。

 

和風月名の「神無月(かんなづき)」の由来はは、各地の神々が出雲に集まる月とされることからともいわれています。
人々にとっては、収穫や祭りを通じて、自然の恵みを実感する時期でもありました。

 

 

 

◆寒露(かんろ)10月8日頃

秋の深まりを告げる露

 

「寒露」は、朝露が冷たさを帯びはじめる頃を指します。
夜の冷え込みが増し、野草や葉に宿った露がきらりと光る景色に、秋の深まりを感じます。

 

この頃になると、空は一段と高く澄みわたり、夕暮れはどこか早足に。月夜に響く蟲の音に身も心も緩んでいきます。


稲刈りや秋祭りが各地で行われるのもこの時期。実りを迎える風景は、日々の暮らしに季節の確かさを伝え、自然の恵みに感謝する気持ちを呼び起こしてくれます。


 

◆霜降(そうこう)10月23日頃

初霜の気配と秋の締めくくり

 

「霜降」は、その名のとおり、霜が降り始める頃。
朝の空気は一層ひんやりとし、手先に冷たさを感じる日も増えてきます。

 

木々の葉は赤や黄に色づき、山々は次第に錦の景色へ。
虫の声は遠のき、代わりに落ち葉を踏む音が季節のBGMとなっていきます。

 

一年のうちでもっとも秋らしい光景が広がるのが、この霜降の頃といえるでしょう。

 

 

 

季節の節目に思うこと

秋の移ろいを意識しながら、いま目の前にある景色や空気を、ひとつひとつ味わっていきたいですね。

 

風が運ぶ虫の音や花の香りに頬を緩めたり、色づいた落ち葉を踏みしめてみたり。

 

鮮やかに色づく秋を、光や音、香りや手触りとともに受けとめながら、五感のすべてで触れてみてください。そうして心に残るひとつひとつの瞬間が、この季節をより豊かにしてくれるはずです。

 

 

 

 

online store》》

--END--
ブログに戻る

COLUMN

一覧へ戻る