春を過ぎると、街のあちこちでくしゃみや目のかゆみに悩む人が増えてきます。日本人の3人に1人が、花粉症と推定されています。ですが実は、同じ日本に住んでいても、都会に暮らす人のほうが花粉症になりやすい傾向があるのをご存じでしょうか?
都会にいると、なぜ花粉症になりやすいのか?
その理由のひとつが、「コンクリートの地面」。
郊外や山間部では、花粉が落ちても土に吸収され、地面でとどまります。ですが都会では、アスファルトやビルの壁にぶつかった花粉が舞い上がり、空気中を何度も漂ってしまいます。
つまり、一度飛んだ花粉がなかなか地面に戻れず、長く私たちの周囲にとどまっているのです。
また、自動車の排気ガスなどの大気汚染も影響しています。
排気ガスは花粉の外側の膜を壊して、中のアレルギー物質を出しやすくしてしまい、さらに、ストレスや不規則な生活など、都市特有のライフスタイルも免疫バランスに影響し、花粉症を悪化させる一因になっています。
自然の中で、体をひと休みさせてみては?
そんな都会の暮らしの中でも、少し時間を見つけて郊外の自然に足を運んでみませんか?
森や川辺の空気に触れることで、心も体もリフレッシュできます。木々の香りや鳥の声に包まれると、日常の疲れも少し和らぎますよ。
自然の力は、私たちが思っている以上に、静かに、そして優しく働きかけてくれます。たまにはスマホを置いて、緑の中で深呼吸してみてくださいね。
(出典:国立研究開発法人 国立環境研究所 花粉症「症状を悪化させるもの」)
過去の記事では「ヒノキ花粉とアロマの意外な関係」についてもご紹介しています。