明けましておめでとうございます。
新たな一年が始まりました。
めでたいと賑わう楽しい時間はあっという間に過ぎ、まもなく鏡開きとなりますが、みなさんはどんなお正月を過ごされましたか?
年が新しくなることを「変わる」 ではなく「明ける」と表現するのは、まるで夜明けのように静かにはじまる日本のお正月にぴったりです。日本人が古来より、お正月にお祝いをするのは、新年に「歳神様」という神様がやってきて、各家庭に一年の幸せをもたらすといわれるためです。
「新しい年」と表現するように、歳神様を迎え入れ、たくさんの幸せを授けてもらうため、さまざまな正月行事や風習が生まれました。
お節料理もその一つ、神様へのお供えものであり、家族の繁栄を願うための料理。縁起物をめでたさが重なるようにと重箱に詰めます。
そして歳神様は、ご来光と共に松に降りてくると信じられていることから、家の門には門松を飾り、そして玄関にはしめ飾り、家の中には鏡餅を飾り、歳神様をお迎えします。
新年を祝い、願う
年の始めの初詣に神社やお寺にお参りすると、新年の幸せが増すといわれます。
かつての人々にとってのもっとも大切な願いは、作物が豊かに育つ五穀豊穣でした。人々の命を支える作物がたくさん獲れること、そして健康に過ごせるということを祈り、願いました。
晴れ着を着てごちそうをいただき、今では宴会をするというのがお正月のイメージですが、ごちそうをいただく前に、歳神様をお迎えする日だということを思い出してみましょう。
あたりまえのようにいただいていたごちそうが、とてもありがたく思えるかもしれません。そんな小さな心の変化が、美しい感性を高めてくれるのです。