一年のうちで最も寒い時期にあたる「大寒」を迎えました。
暦の上では二十四節気のしめくくりなのですが、じつは冬の寒さはこれからが本番です。
日本で観測された最低気温の記録は1902年11月25日、旭川での氷点下40.0℃。極寒の時期だからこそ、寒さに耐えて精神修養を目ざす「寒稽古」や、野菜を雪の中に冬眠させる雪中野菜などの光景も見られます。
とはいえ、こんな時期はやっぱり暖かく過ごしたいもの。
ただ暖房を強くするのではなく、地球にやさしいあたたまり方の知恵を暮らしにとり入れてみましょう。
身体を温める"生姜"
生姜には体を温めたり消化を促進させる働きがありますが、同じ生姜でも生のものと加熱処理し乾燥させたものとでは効能が違うことをご存知ですか?
「生の生姜」に含まれている「ジンゲロール」という成分は、体の表面を温めて汗を出すことで、体温を下げる働きがあるとされています。
一方、「乾燥生姜(パウダー)」は生姜を加熱すると「ジンゲロール」の一部が「ショウガオール」という成分に変化し、体を内側から温める効果が期待されます。
生の生姜は夏に、乾燥生姜は冬に、そんな使い分けをしても良さそうですね。
身体の冷えや胃が疲れているなと感じたときは、白湯やおみそ汁に生姜パウダーを混ぜてゆっくり飲んでみましょう。弱ってしまった消化を助け、体の代謝も上げてくれます。
体温が1℃上昇すると、免疫力が5〜6倍になるといわれています。厳しい寒さの始まりに、生姜パウダーを活用して体を温め、免疫力を上げていきましょう。
身体の状態と相談しながら食べたいものを決め、食事を楽しむ。それによって心も健やかになり幸せを感じやすくなります。
食事に限らず「その瞬間を楽しむ」ことを心がけていきたいですね。楽しく幸せな範囲で自身の心と体へと栄養を与えてあげましょう。