古人の感性が生んだ和風月名

2025.3.04
古人の感性が生んだ和風月名

普段何気なく口にしている暦月の名の由来をご存知ですか?

 

旧暦では、一月から十二月まで、

それぞれの月(暦月)に、日本特有の自然観が生んだ多彩な月の呼び名があり、それらを"和風月名"といいます。

 

 

今回は、そんな和風月名(1月〜3月)について触れていきます。

 

 

◯「睦月」(むつき)

 

旧暦一月の別名。語源についてはいろんな説がありますが、

新年の挨拶におたがい行き来して、仲睦まじくする時期だから、昔は睦び月と呼んだそう。

それが縮まって「むつき」になったとか。

 

 

◯「如月」(きさらぎ)

 

旧暦の二月の別名。衣を重ね着して過ごす寒い時期のことなので、衣を更に着ると書いて「衣更着」。転じて、如月に。

草木の若芽が萌えだして、萌(きざ)しの揺らぐ月だから

「きさゆらづき」が「きさらぎ」になったとも、草木が更新して新たないのちを芽吹く意味の「木更月」が転じたともいわれる。

 

 

◯「弥生」(やよい)

 

旧暦の三月の別名。弥生は「いやおひ(弥生)」が転じたものだそう。暖かくなってきて、草木が葉を伸ばし、花を咲かせはじめるころという意味。旧暦でいう三月は、およそ新暦の四月で春の盛り。

 

 

今回、1月〜3月の和風名月をご紹しましたが、いかがでしたでしょうか?

 

普段、事もなげに使っている言葉も、その由来に触れてみれば味わい深さが増し、"いま"へと目を凝らすきっかけになります。

 

われわれ日本人は古くから豊かな自然、そして豊かな文化の中にいます。

古人の感性から生まれた言葉に触れ、そこから広がる豊かな時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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